論文概要
- published: May 2018
- DOI: 10.1109/ICRA.2018.8460904
- ISSN: 10504729
- 論文リンク: https://ieeexplore.ieee.org/document/8460904
著者は何を達成したの?
- 状態変化に基づく歩行ロボットの脚制御手法の提案
- 外部環境の計測なしに、障害物を乗り越えるなど安定した歩行が可能
- 接地検出精度の向上
この手法のキーポイントは何?
- 接地センサを利用せず、モータにかかるトルク変化から求める
- 確率モデルを元にした接地検出
自分の研究にどう役立つか?
- 歩行ロボットの作成時に、そのままこの手法が使える
- 接地検出系の研究をするときは、この手法と比較する
次に読む論文は?
結果
実験結果で手法の有効性がよくわかるので、そちらから見ていきましょう。
こちらは従来の制御方式で、決まったパターンに応じて脚を動かしている場合です。
次に、提案された手法を適用した場合を見ましょう。
ご覧のように、従来のものに比べて、格段に歩行が安定していることがわかります。
また、従来のものと比べて、センサを追加したり、環境情報を事前に入力するなどの処理はされていません。
さらに、特別な処理を加えなくても、階段を登ることができます。
提案手法は、脚が地面に接地する精度をあげ、それに応じた処理をしています。
実験結果からも、歩行ロボットにおける接地検出の重要性がわかると思います。
手法
今回の手法は、処理が複雑なので箇条書きで、簡単にまとめます。
- トルク変化から外力を算出する従来手法を離散時間に拡張
- 各脚の接地予測に対して、確率モデルを適用(正規分布などの単純なもの)
これにより、脚の接地予測精度が向上することができました。
詳しくは論文を見てみてください。
結果として、脚の接地検出精度が向上し、脚の接地予測と合わせることで、
次のような状態遷移を定義することができます。
脚が予想よりも早く接地した(Early)か、遅く接地した(Late)かによって、歩行方法を調節します。
まとめ
接地検出は歩行ロボットにおいて、非常に重要な問題です。
接地しているか否かで、ロボットの次の行動が大きく変化するからです。
他の歩行ロボット論文でも、脚の接地検出を行っております。
しかし、タイトルを考えていて思いましたが、言葉にすると、めちゃくちゃ地味な研究ですねw
MITから発表された論文だけあり、今回の提案手法は非常に高精度に接地が検出できています。
誤解や記述ミスなどもあるかと思いますが、コメント欄から指摘してもらえるとありがたいです!
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