【Nature論文】分散制御による四足歩行ロボットの歩行

ロボット工学

論文概要

Title

著者は何を達成したの?

  • Central Pattern Generatorを使った4足歩行制御方法を提案
    • 歩行方式を速度パラメータの調節のみで、変えることができる
    • 滑らかに歩行方式を遷移できる
    • エネルギー効率の良い歩行方法を自然に生成できる
  • 実際のロボットを使い、十分な解析を行った

この手法のキーポイントは何?

  • 地面反力(Ground Reaction Forces: GRF)フィードバックを含んだCPGモデル

自分の研究にどう役立つか?

  • 実際に歩行ロボットを作るときは、地面反力を測るセンサを必ず組み込む

次に読む論文は?

手法

Title

手法はそこそこ複雑なので、順を追って見ていきましょう。

  • A:実験に使用されたロボットの外観
  • B:各脚の動作機構
  • C:フィードバック値の変化
  • D:各足の協調制御の説明

手法の概要

まず、この手法において、各脚は分散制御されています。
つまり、それぞれの脚が決まったルールで動いているだけであり、
中央処理でそれぞの脚を制御しているわけではありません。

この論文で面白いところは、
各脚が単純なルールに従って動いているだけで、滑らかな歩行動作を実現していることです。

各脚の動作機構

Bは各脚の動作機構です。
それぞれの脚は楕円運動をしてるだけなことがわかります。
ただし、その回転速度はモーターによって調節することができます。

各脚の制御

ここでは、各脚の動作ルールを説明します。

各脚は、基本的に図Bで示したような、反時計回りで動きます。

ただし、図Cの数式のフィードバックが加わり、脚の角度地面反力によって、その回転速度が変化します。
結果として、図Cオレンジの矢印の力が加わります。

C赤いフェーズ(Swing phase)では、脚が持ち上がった状態になり、
青いフェーズ(Stance phase)では、脚が接地した状態になります。

以上をまとめると、最終的な脚の動きは、
地面に接地する瞬間は速く動き、
脚を離すときはゆっくり動きます。

ただし、これは直感的な動きであり、実際に状況によって変化します。

歩行動作

以上の説明を踏まえて、四足歩行動作に適用した説明図が、図Dです。

(a) (b) (c)の順で、各脚にかかる体重移動によって、歩行動作が実現されます。

結果

論文中では、非常に様々な分析がされておりますが、
ここでは、興味深い結果をいくつか紹介します。

歩行方法の遷移

上の図ではAにおいて、横軸は時間、縦軸は脚の回転数です。

ピンク色のグラフが回転数の変化を示しています。
(a-d)は、図BCに対応しており、それ時間帯における歩行パターンを示しています。

回転数の変化に対応して、歩様パターンが変化していることがわかります。

驚くべきことに、前節で説明した単純なルールで動いているだけのロボットが、回転数を変えるだけで適切な歩様パターンに変化しています。

エネルギー効率

縦軸のCoTですが、詳しい説明は省きますが、要するに歩行ロボットのエネルギー消費です。
ロボットの重さは一定なので、下側がエネルギー効率が良いです。

横軸はFroude numberで、こちらも詳しい説明は省きます。
これは、要するに歩行速度です。

つまり、上のグラフは、歩行速度に対するエネルギー消費を示しています。

速度が上がるにつれて、エネルギー消費が少なくなっていることがわかります。
さらに、グラフ上の点の色は、歩行パターンの違いを示しています。

このことを踏まえてグラフを見ると、
速度変化に応じて、エネルギー効率の良い歩行パターンに切り替わっています!

まとめ

いかがだったでしょうか?

手法の部分は少し複雑ですが、理解すれば単純なルールに思えます。
このルールから多様な動きが生成されている(おまけに効率もいい)ことは、非常に興味深いです。

論文自体も実に多様な分析がされており、
非常に読み応えがありました。

誤解や記述ミスなどもあるかと思いますが、コメント欄から指摘してもらえるとありがたいです!

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