今回は、研究をする上で避けては通れない「論文の読み方」について、
ディープラーニングの権威であるAndrew Ng先生が答えてくれています。
元ネタは、こちらの動画です。
前半は論文の読み方、後半はAIエンジニアのキャリア形成を解説してくれています。
では早速、講義の内容をまとめていきます。
論文を読む頻度
- 論文を常に持ち歩く
- 1週間で5〜6本の論文に目を通す
- 1週間で2〜3本の論文を精読する
- 複数の論文を並行して読む
Ng先生のチームでは、週一回のペースで、各自論文を5〜6本読み、
その中から2〜3本選んで、お互いに解説し合っているようです。
また、複数の論文を並行して読むことをを薦めています。
一本の論文をじっくり読むのではなく、
読みたい論文のリストを作り、並行して読み進めましょう!
そして、Ng先生が繰り返し強調しているのが、
少しでもいいので、毎週論文を読むことです。
短期間に論文の100本読むより、毎週5本読むことを進めています。
精読の順番
- Title / Abstract / Figures
- Introduction / Conclusion / Figures
- 全体に軽く目を通す
小説のように、先頭からゆっくり読むのではなく、
全体に何度も目を通すように読みましょう。
Related work(関連研究)と数式は、最初は読み飛ばすことを進めています。
当然、数式などは、その論文の実装する場合や、非常に基礎的で重要な論文では、理解する必要であります。
しかし、必要な時に理解すれば良いので、最初は軽く見るだけで大丈夫です。
また、わからない部分があっても、深く考えすぎないようにしましょう。
素晴らしい実績の研究者が書いた論文であっても、人間が書いたものなので、ミスは当然あります。
そのような部分で時間を使うのではなく、多くの論文を読むことを心がけましょう。
論文のまとめ方
読み終わったら、以下の質問に答えるように、論文をまとめてみましょう。
- 著者が達成したかったことは何か?
- その手法の最重要ポイントは何か?
- その研究は自分の研究に、どう役立つか?
- 次に読む論文は何か?
特に上2つが重要です。
これらの質問を常に問いかけながら、論文を読みましょう!
以下は、僕が論文を読むときに使う自分用のテンプレートです。
What did authors try to accomplish? - What were the key elements of the approach? - What can you use youerself? - What other reference do you want to follow? -
どうやって論文を見つけるか?
- Twitterで分野の有名人をフォロー(@AndrewYNg)
- Reddit(Ml Reddit)
- 国際学会(NIPS / ICML / ICLR)
- 友達と論文を共有する
講義内では、Machine Learning分野に限定して話していますが、
自分の分野に置き換えてみてください。
論文をより理解するには?
やはり、最新の研究論文はある程度の前提知識を求められます。
その都度、ネットで調べるのもいいですが、
やはり、書籍の方がより情報がまとまっています。
僕の記事でも、おすすめ本を紹介しているので、参考にしてください!
https://dendenblog.xyz/ai-books/
さいごに
いかがだったでしょうか?
僕も、まだまだスラスラ論文を読むことはできないですが、
個人的には、この読み方はすごく気にいっています。
特に、図のキャプションをちゃんと読むのは大事です。
図とアブストラクトを読むだけで、だいぶ論文の全体像を掴むことができます。
また、読んだ論文を整理するツールとしては「Zotero」がオススメです。
以下の記事も合わせて、読んでみてください。